家相は健康への想い
「鬼門」について北東が表鬼門、南西が裏鬼門として恐れられているが、確かに北東部は冬季に日の当たることもなく冷え冷えとした寒い方位であり、梅雨期や九月の長雨期には湿気がこもり、ジメジメして細菌の繁殖も激しく非衛生的であり、さらに建物の土台や柱なども不朽させてしまう。また、南西部についても、熱気旺盛の方位といわれているよう夏季に温度が高いため物を腐敗させやすい方位であり、食中毒の危険性がきわめて高いということがいえる。
このように昔の人は、住まいの中で種々の悪害の発生箇所の巣となることを体験的に感知し、鬼門として恐れていたと推測できる。玄関の位置を鬼門にすると日当たりの悪い部屋が必ずできる。日当たりの悪い部屋は病気の原因となる。
「かまどの口を西または南にすれば家運悪し」といわれるのも、食べ物が腐りやすい鬼門の南西の害を指摘したものであり、「便所を南西に設置してはいけない」というのも、汲み取り便所が夏の熱気で腐敗発酵し、異臭が家内に充満し不健康になることからと考えられるのである。現代は冷蔵庫があり、水洗便所だからこれは意味がなくなっている。
家相に大きな影響を与えたのは日射・採光・日照という太陽であり、風(通風)だといっていい。それは住まいの中で種々の悪害の元凶となるのは湿気で、それを唯一除去できる自然の恵みが太陽と風だからである。いいかえれば鬼門というのは「方角が悪い」のではなく、その「方角ゆえの環境が人に悪影響をおよぼす」ということなのだろう。頭ごなしに家相を否定するのではなく、科学的な裏づけをし、現代に通用するか、しないかの判断をし、その鬼門を克服する住宅づくりをするべきだ。
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