よく這う子は頭がよくなる
「這えば立て、立てば歩めの親心」・・・・・・わが子の成長するのを待ちかまえている親の気持がうかがえる。親にとって、いくら早く成長することが望ましいとはいえ、子どもの発育家庭過程にはやはりキチンとした段階というものがあるようだ。
赤ちゃんの時に、十分ハイハイをしなければ、だめだそうだ。這うことにはそれなりに意味があるからだ。
乳児は這う時に、頭を後ろに向けて反らせるようにして一生懸命首を上げる。それが頭部の発達に欠かすことのできない運動になる。よく這う乳児は頭がよくなる、というわけである。這うという行為は、想像以上に人間の脳に重要な影響を与えているようだ。
4,5歳になっても走るとよく転ぶ子どもがいる。それも顔と肩からつんのめるように転ぶ。反射的に手を出すことで、顔や頭を直接床にぶつけることが避けられる。
これができないので、コンクリートに頭をぶつけて大ケガすることもある。その原因の一つに乳児期のハイハイが不十分だということが挙げられる。
部屋が狭いためちょっと這うと家具とか壁に突き当たって立ち上ってしまうので、母親が危ないからと、すぐにベビーサークルに入れてしまうことも誘因になっている。
住まいの間取りの中で、サーキュレーションプランというのがある。輪状の回路になっているから、子どもは好きなだけ家の中をぐるぐると這いまわったり、跳びはねてまわれるようになっている。いずれにしろ、赤ん坊がハイハイできる安全で広いスペース、ハイハイしたくなるような清潔で感触のよい床材などに心配りしてほしいものだ。]