ハビタ上越インターナショナル

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» 2012 » 4月のブログ記事

家づくりは街づくり

投稿日: 2012-04-14

家づくりは街づくり

 

日本の場合、屋根を葺き替えたり、壁を塗り替えたり、あるいは庭に美しい花を飾り、庭木を手入れするのも、家はそこに住む人の顔という意識から、外観にこだわってのことだろう。自分が見て満足すれば、それでよく、この家を高く売ろうなんて下心はない。あるとしたら、ご近所の手前、荒れ放題ではみっともないという恥の部分が大いにあるにちがいない。

 

街並みということでは、並木の存在は欠かせない。ある街では、植えられて30年以上経つ並木が一斉に切り倒されるということが起きてしまった。大きな葉が落ちて散らかるし、根が太くなって歩道を乗り上げ、でこぼこして歩きにくいからだという。枝が茂って電線にひっかかる、夜は暗くて外灯の光が遮られ、物騒だなどという住民の苦情も多かったからだ。

 

その場限りの発想をやめ、10年、20年先を見る目が欲しい。

 

また、それを役所任せ、あるいはデベロッパー任せにせず、植樹を選ぶ段階から住民が加わり、できれば、自ら植えて世話するということにまで関わることが大切なのかもしれない。自分で世話をすれば、そこが共有地である公園であっても歩道であっても、自分たちの庭であるという意識が芽生え、街づくりの実感も湧いてくるというものだ。

 

自分たちの街をつくるという考え方にはやはり建築協定、住民協定といった共通のコンセプトが大事である。

 

制約を受けるのは嫌だという人もいるかもしれないが、10年後、20年後の美しい街並みによる土地の価値が上昇することを考えれば納得してもらえるはずである。それに、こうした協定を結べば、近隣同士のつき合いもでき、コミュニティ意識も芽生えてくる。

 

 

 

24時間換気+冷暖房

投稿日: 2012-04-13

24時間換気+冷暖房

 

アメリカで「シック・ビルディング・シンドローム」いわゆるビル病が問題になってかなり経つ。近代的な省エネルギービルで入居者の目まい、吐き気、頭痛、平衡感覚の失調、眼・喉の痛み、などの身体の不調を訴えるケースが続出したのだ。その原因として、換気量の低さや空気汚染が指摘された。

 

ところが、このビル病が住宅にも波及し、「シック・ハウジング・シンドローム」の言葉が出てきた。直訳すると「病気の家」。具体的には室内の空気が汚れている意味で「病んでいる」家のこと。

 

わが国の住宅は、省エネルギー化のために高気密・高断熱化を急速に進めている。その一方で、換気不足になり、結果としてカビやダニの発生を促すことになる。高温多湿という環境条件のもとで繁殖するダニにとって、気密性の高い住宅は願ってもない住まいだ。

アレルギー性の喘息、鼻炎、アトピー性皮膚炎などが増えているのも、このダニが原因と言われる。

 

しかし実は、家自体にそれほど大きな問題がないとしても、日用生活品や食生活などのライフスタイルが原因でシックハウス症候群になってしまう場合もある。

布団、カーペット、カーテン、食品添加物、食器洗剤、洗濯用洗剤、漂白剤、殺虫剤、化粧品、整髪料、テレビ、パソコン、電子レンジ、電磁調理器、芳香剤、おもちゃ、ぬいぐるみなど。人体に有害な化学物質が含まれている日用品は、私たちが知らないだけで、実は数多く存在している。つまり、家が病んでいなくてもシックハウス症候群になってしまう可能性がある。

 

日用品を選ぶときには、意識して体にやさしいものを選ぶように心がけることが大切で、それはつまり家づくりにも同じことが言えるだろう。

 

 

消費税アップの影響力

住宅の消費税引き上げになると、次の3つの大きな影響が考えられます。

 

 

◎若い子育てファミリーのマイホームの夢が遠のく

今日の住宅市場の回復の主役は、30才代の若い世代です。増税されると、なんとか総額の費用を抑えようと、その分住宅の広さが狭くなり、立地が悪くなり、設備や構造体もより安価なものにせざるをえなくなります。あるいは、持家をあきらめさせ、狭い賃料住宅に向かわせるという、住宅市場での歪みを拡大することになります。

 

 

◎住宅投資が減退し、内需主導の経済成長の足を引っ張る

住宅建設は、裾野が広くあらゆる産業への経済波及効果が高く、林業・セメント・鉄鋼・金融・家電・家具など他産業への影響も大きくあります。特に、地方経済や中小企業への影響も深刻です。

 

 

◎「住生活基本法」の目指す豊かな住生活の実現が困難になる

国民の住生活水準の向上は、既存ストックのリフォーム・質的向上のみでは達成できません。水準の高い良質な住宅の供給があって、市場機能が働き、選択肢の広い豊かな住宅市場が構築されていきます。

住宅取得は、個人の生涯の中で最大の投資であり、住宅は誰もが必要不可欠な生活基盤です。住宅は明日への活力と創造の源です。ただ、諸費税引き上げられることによって、これからの住宅取得層にとっては、“前門の虎、後門の狼”ともいわれる事態になります。消費税が上がる前に買いたいと多くの人が思うでしょう。

ぼんやりといつか一戸建てが欲しいと考えていた人にとっては、今年こそが本気で購入を考える良いチャンスとなります。

 

 

 

 

■世界の消費税事情

 

世界の消費税はどのようになっているのでしょう。上の表は各国の一般税率と住宅取得にかかる所得税率を表しています。全体を見比べてみると、住宅取得に対して消費税(付加価値税)をかけている国は少なく、課税していても2~4%程度と低い税率です。欧米各国では住宅政策上、住宅取得の所得税の扱いに配慮がみられますが配慮されていないのは日本だけなのが明確です。そのため、住宅取得にかかる消費税は現行の5%で据え置くべきであるという議論も実際に起きています。しかし、現実的には「住宅取得にかかる増税の据え置き」という可能性は低いでしょう。日本の財政健全化のために税収を上げるならば、住宅取得の増税は税収アップの大きな要因となるからです。

 

また、1997年の消費税引き上げ前に住宅の駆け込み建築が起きたように短期的には景気対策につながるという側面もあるため、住宅取得にかかる消費税の増税は避けて通れません。増税の議論でまず考えるべきは、住宅取得に対する消費税も同時に引き上げられるか、それとも据え置きになるかがポイントとなってきます。

 

 

■増税で変わる総額

5%、8%、10%、増税されると、住宅購入時にはどのくらいの費用の変化があるのでしょうか。

金額が大きいわりに、消費税がかからないものの代表は土地です。これは、住宅などの建物は消費しても、土地は消費しないという考えから非課税となっています。具体的な例をあげてみましょう。2,300万円の土地を購入して、2,000万円の建物を建てるとき、このような金額になります。

 

土地  2,300万円

建物  2,000万円

消費税   100万円

(2,000万円×5%)

総額  4,400万円

 

建物の金額にかかる消費税を見てみると、5%だと100万円の消費税が8%になることで、160万円になり、60万円の値上がりになります。10%の消費税になると、総額で100万円の値上がりです。同じ金額の家を建てても、これほどまでに全体の金額に差が出てくるのです。

 

 

消費税が増税されるかどうか・・・注目している人も多いでしょう。大きな買い物をする時には、消費税の負担をずいぶんと影響があります。将来的に住宅購入を検討している人にとっては、増税論議からは目が離せません。

 

政府・与党は、社会保障・税一体改革素案を決めました。2014年4月1日から8%、2015年10月1日から10%へ段階的に引き上げるとし、住宅消費税については、国土交通省や与党内からも軽減処置を求める声が高まり、税負担の軽減を検討することが盛り込まれました。素案には具体的な軽減策は盛り込まれていませんが、一度支払った税金を戻す方法などが検討される見通しです。しかし、消費税引き上げ措置が政局化しており、先行きは不透明なままです。

 

増税の時期、上げ幅によって、住宅の駆け込み需要がどのように発生するかが変わってきます。また増税の議論が中途半端になされ、最終案が世間の納得できないものであれば、日本の財政健全化の取り組みに不信感が強まり、長期金利上昇につながるリスクも考えられます。

 

消費税の適用税率は原則、引渡時の税率ですが、1997年消費税から3%から5%にアップしたときは、引上げ実施の半年前までに契約を結んでいれば、増税後の引渡でも旧税率が適用されました。この方式が、次の税率アップの際にも採用されるとすれば、まだ時間的な余裕はあります。ただ、「2~3年先には家が欲しい」と考えている方にとっては、いつでも前倒しにできるように準備だけは進めておきましょう。

 

 

■3%から5%に上がった時

過去の増税前の駆け込み建築から学べることをみてみましょう。1997年の3%から5%に消費税が上がった時を振り返ることが今後の動向を占う一つの方針となります。

 

1997年4月に消費税を5%に引き上げることが決定したのは1994年9月であり、その2カ月後の11月に法案が可決されました。そして、実際に駆け込み建築が起きたのは税率引き上げ1年前の1996年であり、着工戸数が前年度比15.6%アップの64万戸になりました。

 

今回の増税の時期が、もっとも早くて2013年9月に第1弾の増税が起こるとするならば、前回と同じく、前年の2012年、つまり今年に駆け込み建築が発生する可能性が高いことが予想されます。

 

【フラット35】Sエコ

投稿日: 2012-04-09

フラット35Sエコ

◎お得な金利引下げ内容は、平成24年10月末申し込み分まで

 

 

住宅ローンは公的機関である住宅金融支援機構の「フラット35」と、民間の銀行によるローンの2種類に大きく分けられます。「フラット35」の特徴は、その名の通り借り入れしたときの金利が最長35年間変わらないという点にあります。

 

「フラット35S」は、「フラット35」を申し込んだ方が、省エネルギー、耐震などの条件を満たす住宅を取得する場合に、10年以上の金利優遇を受けることができる制度です。「フラット35S」は“ベーシック”と“エコ”に分類され、金利等の優遇幅や期間などに差が設けられるようになりました。

 

新しく誕生した「フラット35Sエコ」は、東日本大震災からの復興・住宅の省にCO2対策を推進するため、基準に適用する住宅について金利引き下げ幅を拡大するというものです。金利引き下げ幅は、当初5年間フラット35の借入金利より、被災地は1%、被災地以外の地域は0.7%になります。

 

金利のプランはA、Bと2種類あり、大きな違いは6年目以降の金利の優遇が10年目までか20年目までかということです。フラット35の総返済額※を比べると、Aは221万円、Bは157万円得をします。被災地ではさらにAは270万円、Bは206万円の得となります。しかし、基準を満たすためには、建築コストにも反映されるため一概にどちらのプランが得かはいえないものです。返済計画に合ったプランを選択される必要があります。

 

AとBの金利優遇の違いは申込み時の住宅の基準によって分けられます。たとえば、長期優良住宅の認定を受けていれば金利Aプラン、省エネルギー性(対策東急4)の基準に該当していれば金利Bプランです。

 

「フラット35Sエコ」の金利引き下げ幅拡大期間は、平成24年10月31日申し込み分までですが、「フラット35S」には予算枠があり、予算金額に達する見込みの場合それ以降に受け付けを終了する場合があります。

 つまり、早い者勝ちというわけです。今年、家を建てる計画のある方は、建てたい住宅の仕様と、建築地(被災地かどうか)の確認をし、早めにローンの相談をすることをお勧めします。

 

※総返済額:借入額3,000万円、借入期35年、元利均等返済、ボーナス返済なし、金利2.2%、被災地以外の場合。

キニナルマドリ Vol.1

投稿日: 2012-04-03

本日よりWeekly HABITAの記事を少しだけ紹介していきます。

 

 

キニナルマドリ

テラスに包まれる都会の家

 

 

 

 

まいはまい

幼児期の環境は大切

 

ノーベル賞で有名なドイツの動物学者コンラッド・ローレンツ博士はさまざまな動物の生態を観察し、その行動の意味するところを解き明かした。研究によると、ハイイロガンのヒナは生まれて間もなく、自分の目に動くものを感じるとそれが親だと認識するという。自然界では、最初に目にする動く物といえば、親鳥である。したがって、ヒナ鳥は親鳥を正しく認めることができるのである。この本能があるおかげでヒナは生きのびることができる。

 

しかし、何かの手違いで、最初に目にする動ものが、たとえば水亀だったとしたら、ヒナ鳥は水亀を親だと確信する。ここで重要なのは動くということであって、形や大きさ、色、ましてや相手が鳥であろうがなかろうが、そんなことは一切関係ないのである。

 

ローレンツ博士は自分がハイイロガンのヒナを孵化させ、見事親になることに成功した。博士の行くところどこへでもヒナたちがついてくる。その姿は想像するだけでもいかにもユーモラスだ。責任感の強い博士は、自ら木の上から飛んで見せ、ヒナたちに飛び方を教え、立派に巣立たせたという。このように、動物の成長の初期のうち、ある特別な時期に、その脳に一生涯残るような特殊な影響を与えることをインプリンティング(刷り込み学習)と呼んでいる。

 

人間にとっても、このインプリンティングは重要なことである。さまざまな才能を伸ばすためにも、環境というのは大切になってくる。人間の能力、性格は幼児期に形成されるため、どういう環境で育ったかが一生を左右するほどの影響力をもつようになるだろう。住まいの環境も、子どもの成長に大きな影響をもつため、家を建てるということは夫婦だけの問題ではないのである。

 

 

以上、Weekly HABITA 72号より抜粋でした(^∀^)

次回もお楽しみに